うそうそうそうそ

偽物の病気だからちやほやされるんだ、本物の病気はただ心配されるだけ

今日朝、騒々しいノックとインターホンで目覚めた。

何故か親が鍵を持っていて無理矢理開けて起こされた。

次男が練炭自殺未遂をしたらしい、正直現実味がなかったし何にも考えられなかった

仕事の悩みなのか分からないが両親は「死ぬ気なかったんじゃない?」とか「髪の毛切った?」とかやけに落ち着いてる……様に見せていた。

全然会わないけど動揺してるのがわかった、座らない母、座りながらタバコを口から離さない父親。

それもそのはず次男は顔に出さない人間かつ妻子持ちで自殺をする、なんて考えられない環境にあるからだ。

とりあえず意識を失っていて妻は号泣してて二週間あまり入院しているらしい……

多分気持ちは分からないけど「自殺する」という気分は分かる。

あの人生がどうでも良くなる時間。これまでの事。もう起きないでいいんだといろいろ達観して決心する呼吸。

順風満帆に見えていたけど全部嘘だったのかな………態度は褒められたもんじゃないけど性格は真面目だからなんか悩むことがあったのかな、なんて普段思って無いことを考える

案外人が死ぬ時ってその人の事を考えてないから一瞬なんだなって……

生きていてよかったとは思うけどこれから先また死にたくなったらすぐ死ねる性格だからちょっと不安になった。

偽物の幸せ、偽物の病気、偽物の好意……俺の周りには贋作ばかりだけど、本物の様に扱えば

本物になると信じたい。